2017
05.13

「恥ずかしい話」の考察 ①/④

Category: 未分類

c0077395_635947.jpg
 以前、本ブログで「恥ずかしい話」と題して、私の体験談を紹介したことがありました。思い起こせば、かれこれ40年ほど前のことではあるのですが、私の中でどうしても忘れられない体験であり、今でも記憶から消えることがありません。最初に、以前、掲載したブログの内容を再掲させていただきます。


 かなり前のことではありますが、忘れられない、恥ずかしい思い出について話したいと思います。
 それは、6月の末の夕方、川沿いの山道を車で走っているときのことでした。百メートルほど先の信号が赤だったので、スピードをゆるめ、ゆっくり車を止めました。
 すると、どこからか、薄い透明の羽根をヒラヒラとさせながら一匹の小さな虫が飛んできて、車のワイパーにとまりました。その虫は、体の長さが三センチほどで、体も足も細くて、見るからに弱々しい感じのする虫でした(今思い返してみるとウスバカゲロウだったかも知れません)。
 とまってからは、じっとして動かなかったので、運転するのに邪魔になるほどではありませんでした。しかし、ちょうど目の前に見えるのでとても気になりました。
 「早くどこかへ行ってくれないかな。」
と心の中でつぶやく声が聞こえました。でも、すぐにこうも考えました。
 「小さくて、弱々しい虫だから、車が走り始めれば、きっと風に吹き飛ばされてしまうに違いない。そのままにしておこう。」
 信号が青になったので、ゆっくりと車をスタートさせました。すぐに飛ばされてしまうだろうと虫の様子を見ていたのですが、その考えが甘かったことにすぐ気づかされました。
 車のスピードはだんだん速くなっていくのに、虫はそのままなのです。それどころかスピードが速くなるにつれて、細い足をしっかりとワイパーに絡ませ、薄い羽根を激しくなびかせながら、全身の力を集めるようにして、しがみついているのです。 
 そんな様子を見て、次の方法を考えました。
 「ワイパーを動かせば、ひとたまりもなく、飛ばされるだろう。」
 ワイパーのスイッチを高速にして入れました。ワイパーの腕は激しく左右に動き始めました。
 けれども、結果は同じでした。虫は、その細い足に一層力を入れるようにして、ワイパーの動きと風の勢いにじっと耐えているのでした。
 そんな状態がしばらく続いた後、次の信号が迫ってきました。赤信号だったため、速度をゆるめました。虫をどける方法はもう一つしかありませんでした。車を止め、外へ出て虫を捕まえようと決心しました。
 ところが、そう思って、交差点の前で車を止めたとき、予想もしないことがことが起きました。その虫は、車が止まるのを待っていたかのように、ひらひらと飛び立っていったのです。私は、口を「ぽかん」と開けたまま、ただ見ているだけでした。


 そのころの私には、仏教についての関心も知見も全くなかったのですが、今この話を仏教的な視点から眺めてみると、興味深い事実があることに気づかされます。そこで、以下、思うところを綴ってみようと思います。(以下、②/④につづく)
56-8.jpg 
※クリックすると拡大して見られます。
 

スポンサーサイト

トラックバックURL
http://zitaichinyo.blog.fc2.com/tb.php/578-c06adbf2
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top