2016
04.17

世界で一番貧しい大統領のスピーチ ③/④

Category: 未分類
3 [自宅前のムヒカ大統領]
 ところが、ムヒカ大統領は違いました。スピーチの中で、繰り返し“生き方の見直し”を訴えています。そして、古代から伝わる言葉も引用しながら、「貧乏とは、少ししかもっていないということではなく、限りなく多くを必要とし、もっとももっとほしがることである」とも述べています。これは、これまで私たちが築いてきた価値観や幸福観、さらには哲学の変更を迫るものと言えると思います。実に含蓄のある言葉だと思います。集票のために、飽きもせず声高に景気回復を叫び続けているどこかの国の政治家たちからは絶対に聞くことのできない言葉ではないでしょうか。
 しかしながら、こんな疑問も湧いてきます。このような発言をするムヒカ大統領自身は、どうなのか…。彼はどのような生き方をしているのか…。“言うは易く、行うは難し”なら、誰も賛同しない…。
 言行の一致があってこそ、その主張には説得力が生まれます。そこで、ムヒカ大統領について調べてみました。
 ムヒカ大統領は、1935年、首都モンテビデオの貧困家庭に生まれました。家畜の世話や花売りなどで家計を助けながらも、1960年代に入ってゲリラ組織に加入し、4度の逮捕も経験しています。出所後に左派政治団体を結成し、1995年の下院議員選挙で初当選を果たすと、2005年に中道左派政権の下で農牧水産相として初入閣します。そして2009年、大統領選挙戦で勝利したことにより第40代ウルグアイ大統領となりました。その後2015年2月末まで同職にありました。
 愛称はエル・ペペ。趣味は花の栽培。彼の個人資産は、フォルクスワーゲン・タイプ1のみで、大統領在任中も公邸には住まず、首都郊外の質素な住居に暮しました。また、給与の大部分(約87%)を財団に寄付し、月1000ドル強の生活で、「世界で最も貧しい大統領」とされました。
 彼の愛車である1987年製フォルクスワーゲン・ビートル2800ドル(約32万円)をアラブの富豪が100万ドル(約1億1600万円)で買い取ることを打診された際、2014年11月14日にラジオで「友人たちから貰った物だから、売れば友人たちを傷つけることになる」と、これを拒否したとのことでした。
 これを見る限り、彼が決して単なる理想主義者でないことが理解できるように思います。まさに、稀代まれに見る有言実行の政治家であると言ってよいのではないでしょうか。素晴らしいことだと思います。(以下、④/④につづく)

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