2015
08.21

「布袋さんの笑顔」②/③

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 布袋さんの特徴と魅力は、何と言ってもその上機嫌な顔ではないでしょうか。人と接するとき、笑い以上のもてなしはあるでしょうか。カネでもない、モノでもない、心底からの無邪気な笑顔こそは、天下無敵だと思います。卑近な例ではありますが、そのことは幼児の笑顔がよく証明していると思います。
 玄侑宗久氏はその著書「禅語遊心」の中で、布袋さんの笑いに触れ、「笑いは、あらゆる問題を融和へと導く。(中略)笑いこそ利他行の必要条件なのである」と述べていますが、その通りだと思います。
 こんな布袋さんのイメージを膨らませるとき、あいだみつをの詩「ただいるだけで」を思い出します。


 ただいるだけで
  あなたがそこに / ただいるだけで
  その場の空気が / あかるくなる
  あなたがそこに / ただいるだけで
  みんなのこころが / やすらぐ
  そんな / あなたにわたしも
  なりたい


 ただそばにいるだけで明るくなる、安らぐ、癒される…。勝手な推測ですが、禅にも深く傾倒していたという作者は、この詩を布袋さんをイメージして作ったのではないでしょうか。
 それにしても、布袋さんは、なぜいつもあんなに無邪気に笑っていられるのでしょう。どんな相手も無条件に認められるのでしょう。以下、私見を述べたいと思います。
 それは、並はずれた俯瞰力、達観力にあるのではないでしょうか。人間は、誰も自分の物差しを持っています。そして、それによって相手を測り、自分に合わない場合は避けたり、遠ざけたりして、なかなか折り合うということがありません。また、自分の物差しこそ正しいと思い込み、それを疑ったり、顧みることは少ないものです。そんな人間同士が出会っても、笑いは生まれないでしょう。
 では、布袋さんの場合はどうでしょう。「万物と我と一体」「天地と我と同根」という、いわゆる“絶対平等”を地でいく生き方を貫いたのでしょうか。そうは、思えません。布袋さんは、決して世捨て人ではありませんでした。街に出ては民衆と交わり、吉凶、晴雨を予言したと云います。また、施しも受けていました。布袋さんは、一切の“差別”を頭から否定していたのではないと思うのです。
(以下、②/③につづく)
 
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