2015
08.17

「布袋さんの笑顔」①/③

Category: 未分類

20100617104705172_big_20140929123358a55.jpg

 「布袋(ほてい)さん」と聞いたときとき、読者は何を思い浮かべるでしょうか。おそらくは、お正月によく目にする、宝船に乗った七福神の一人、あの布袋さんではないでしょうか。満面に笑みを浮かべ、大きなお腹を丸出しにして大きな袋を肩に担いだあの布袋さんです。
 ところで、京都・宇治の萬福寺(黄檗宗大本山)の伽藍の一つである天王殿には、その布袋さんが本尊として祀られています。それも弥勒菩薩(みろくぼさつ)の名称で崇められています。たいへん珍しいことではありますが、これには次のような理由があります。
 萬福寺は、1654年、明代に渡来した臨済宗の禅僧、隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師を開山とするお寺です。このために境内にある建物はすべて中国風で、お経も中国風に読み上げられ、銅鑼や鐘なども使われます。また、中国では、布袋さんは、弥勒菩薩の化身とされ、古くから寺院の主要な仏堂に安置されてきました。萬福寺もこれに倣ったものと推測されます。
 ところで、布袋さんは、宝船のイメージなどから、架空の人物のように思われるかもしれませんが、実在の人物です。調べてみると次のようなことが分かりました。
 本来の名を釈契此(しゃくけいし)といい、唐末の明州(現在の中国浙江省)の出身という説もありますが、詳細は分かっていません。臨済宗の僧であったとされ、常に袋を背負っていたことから布袋という俗称がつけられたようです。そのために、布袋和尚(ほていおしょう)とも呼ばれることもあります。
 布袋さんは、寺に住むわけでもなく、処処を泊まり歩き、袋を担いで町に出ては吉凶、晴雨を予言し、よく当てたといいます。また、生臭ものであっても構わず施しを受け、あの大きな袋に入れていたといいます。     
 ちなみに、布袋さんを弥勒菩薩とする理由ですが、その最期に「弥勒、真の弥勒、千百億に分身す。時々に時人(人)に示すも、時人知らず」という遺偈(ゆいげ)を残したことにあるようです。これがもとになり布袋さんは、無数に分身した弥勒菩薩の一人とされたようです。(以下、②/③につづく)
38-8 
※クリックすると拡大して見られます。
スポンサーサイト

トラックバックURL
http://zitaichinyo.blog.fc2.com/tb.php/404-fab15fc2
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top